二世帯住宅の家づくりのメリット・デメリットと、後悔しないために工夫すべきポイント

今回は、二世帯住宅のメリット・デメリットや、後悔しないためのポイントについて解説します。

実際に購入した方からの意見も併せてご紹介するので、

これから二世帯住宅を購入しようか検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

二世帯住宅は3つのパターンに分けられる

二世帯住宅は住宅をどう共有するかによって、以下の3パターンに分類されます。

 

■完全共有型

…玄関・水回り・リビングなど、プライベート空間(寝室)を除くすべてのスペースを二世帯で共有

 

■部分共有型

…「玄関・水回りのみ共有する」など住宅の一部分を二世帯で共有

 

■完全分離型

…玄関・水回り・リビングを含め、居住スペースを完全に分離

 

 

二世帯住宅に住むメリットとは?

 

 

 

 

 

 

まずは二世帯住宅に住むメリットをご紹介します。

 

子どもの面倒を見てもらえる・孫の成長を見守れる(親世帯・子世帯から見たメリット)

子育て世代から二世帯住宅のメリットとして多く挙がったのが、「子供の面倒を見てもらえること」です。

働き盛りの子世帯にとって、子育てを手伝ってくれる人が身近にいるのはとても心強いことだと言えるでしょう。

 

【購入者の声】夫の親に見てもらえるので助かります

夫の両親と二世帯住宅で暮らしていますが、子どもを夫の親に面倒を見てもらえるので助かっています。

夫の両親曰く、孫がかわいくてできるだけ一緒に過ごしたいので、お互いにとって良かったと思っています。

(40代/女性)

 

また、子世帯だけでなく、親世帯からも「孫の成長を近くで見ることができて良かった」という口コミも見られました。

 

【購入者の声】孫の成長を日々間近で感じられる

二世帯住宅に住んでみて、孫の成長を日々間近で感じられる喜びがあります。

(50代/女性)

 

 

経済的な負担が減る(親世帯・子世帯から見たメリット)

内閣府 子ども・子育て本部が平成31年3月に実施した調査によると、

両親と同居することになった理由として「同居した方が住居費や生活費が安くて済むから」が上位に挙がっています。

実際、二世帯住宅に同居した世帯のうち約半数が、住居費や生活費を削減できたという調査もあります

(ただし完全分離型の場合は、2棟の家を建てて住むのと生活費があまり変わらないこともあるので注意が必要です)。

 

【購入者の声】生活費がかからなくなった

二世帯住宅にしたことで、単独世帯のときと比べて生活費がかからなくなったため助かっています。

(20代/女性)

 

家事を分担できる(親世帯・子世帯から見たメリット)

二世帯住宅のメリットとして「子世帯かつ、完全共有型・部分共有型の二世帯住宅に住んでいる」方を中心、

家事負担が軽くなったという声が多く挙げられました。

 

【購入者の声】家事を両親がしてくれるので助かる

私たち夫婦は共働きなのですが、洗濯や共有スペースの掃除を退職した両親がしてくれているので、

家事が減って楽です。

(20代/男性)

 

その一方で、家事の負担割合に不満を抱き、トラブルになってしまったというケースもあるため、

事前に家事分担を明確にしておくことが大切です。

 

親に何かあった際にすぐに対応できる(子世帯から見たメリット)

国土交通省の調査によると、初めて注文住宅を購入する人の平均年齢は39.5歳

(※平成29年度住宅市場動向調査報告書P19より)。

つまり親世代は60~70代と、一般的に多くの人が身体の衰えを感じる年代に該当しますが、

二世帯住宅であれば万が一両親に何かあった際にすぐに対応することができます。

 

【購入者の声】義両親に何かあった際、すぐに対応できるように

二世帯住宅を購入する前は離れた場所に住んでいたので、

義両親に体調不良など何かがある度に長い時間をかけて行き来する必要がありました。

今は何かあったときにすぐに気付けて対応できるので、楽になりました。

(20代/女性)

 

また「何かあった際にすぐに気付くことができる」という安心感も同時に得ることができます。

 

【購入者の声】気配を感じられるので安心

両親がすぐ隣に住んでいて、日々起きているかどうか気配を感じられるため、

もし具合が悪くなったらすぐに気付いてあげられると思います。

(20代/女性)

 

 

二世帯住宅に住むデメリットは?

次に、二世帯住宅のデメリットをご紹介します。

 

知人を家へ気軽に呼びづらい(親世帯・子世帯から見たデメリット)

まずご紹介するのは「友人・知人を家に呼びにくい」という意見です。

 

【購入者の声】友人に遅くまでいてもらいづらい

義理の両親と一緒に住んでいますが、友人を家に呼ぶときに少し困ります。

どうしても音が響くので、二世帯住宅以前のように遅くまでいてもらうことが難しいです。

友人たちも遊びに来づらいらしく、自然と足が遠のいてしまいました。

(40代/女性)

 

 

【購入者の声】誰が来たのかバレるのが嫌

自分の友達が家に来るとき、義理の親に誰が来たのかバレてしまうのが嫌です。

自分の家なのに気軽に友達や自分の親を呼べないことに少し不満を抱いています。

(30代/女性)

 

頻繁に友人・知人を家に招くことになると予想される場合は、

親世代と子世代がどちらも使えるゲストルームを設けることを検討した方が良いかもしれませんね。

 

生活音が気になる(親世帯・子世帯から見たデメリット)

生活音は、二世帯住宅に住むうえで最も想定しやすいデメリットの一つと言えるでしょう。

「間取りを工夫する」「防音性能を上げる」など、できる限りの対策をとることが必要になります。

 

【購入者の声】子どもの声が迷惑にならないか気になる

なるべく生活音が響かないように工夫して家を建てましたが、

それでも壁一枚で繋がっているので、多少の生活音は聞こえてしまうようです。

まだ子どもが小さくて注意しても大きな音や声を出してしまうことがあるので、とても気を遣い、

ストレスになっているところが少し不満に感じています。

(20代/女性)

 

【購入者の声】早朝の洗濯音が気になる

どうしても両親の生活音が聞こえてくるのが不満に感じる点です。

例えば洗濯機の音などが朝早くから聞こえてくると、

せっかくの休みで少しでも長く寝ていたいときには煩わしく感じてしまいます。

(20代/男性)

 

何かと気を遣う(親世帯・子世帯から見たデメリット)

完全共有型や部分共有型の二世帯住宅の場合、共有スペースを譲り合って使うことになります。

そのため、お互いにある程度気を遣うことは必須だと言えるでしょう。

余計な気遣いで疲れてしまうことを防ぐため、事前にルール化できる部分はしておきましょう。

 

【購入者の声】ご飯の支度がしづらい

リビングとキッチンを両親と共有していて、キッチンはリビングに面しています。

両親のお客様が来たときはリビングで過ごされることが多いのですが、長居されるとご飯の支度がしづらいです。

(30代/女性)

 

【購入者の声】共有スペースを好きな時間に使えないことがある

キッチン・ダイニング・お風呂を共有にしました。お互いに使っているかどうかを気にしながら使っています。

キッチンについては朝の時間が被ってしまい、早起きしても食事が食べられず待っていることがあります。

またお風呂の時間も誰が何時というのが大体決まっているため、好きな時間に入ることができません。

(20代/男性)

 

【購入者の声】日々の気遣いがストレスに感じる

やはり夫の両親なので多少の気遣いはあります。

外食などに出かけるときに一応声かけをする、など気にしないといけないのはちょっとストレスかなと感じています。

(20代/女性)

 

希望する家づくりができない場合も(親世帯・子世帯から見たデメリット)

二世帯住宅の家づくりを考える際、当時者が多い分、折り合いをつけたり妥協しなければならない場面が増えてきます。

親世代と子世代の価値観や好みが合わないことも、珍しいことではありません。

実際、理想の家づくりが実現できなかったというコメントもいくつか寄せられました。

 

【購入者の声】理想の家にならず残念

自分の理想の家の間取りがあったのですが、

1階の親世帯の都合でできなくなってしまった箇所が多々あったので少し不満でした。

これからずっと住むのに理想の家づくりができなくて残念です。

(30代/女性)

 

【購入者の声】子供部屋が狭くなってしまった

二世帯住宅にしたことで、居住スペースが狭くなってしまいました。

2階建て住宅の2階部分が私たち家族の居住スペースですが、

子供部屋がとても狭くなってしまい、子どもたちに申し訳ないなと感じています。

(30代/女性)

 

生活費の負担割合が見えにくい(親世帯・子世帯から見たデメリット)

完全共有型や部分共有型の二世帯住宅に住んでいる方たちからは

「光熱費や食費の利用割合が分かりづらい」という口コミが見られました。

 

電気やガス、水道の契約が同じだったり、冷蔵庫や洗濯機などの家電を一緒に使ったりしていると、

「どちらの世帯がどれだけ使ったか」をはっきり把握するのは困難です。

どちらか一方が「自分たちの方が負担割合が多い」という不満を募らせることのないよう、事前に話し合っておきましょう。

 

【購入者の声】電気代が上がった

公共料金の支払いはまとめて対応していますが、親世代はほぼ家にいることが多いので、

二世帯で暮らす前と比べて電気代の料金がとても上がりました。

(20代/男性)

 

 

二世帯住宅の家づくりをする際に考慮すべきポイント

どこまで共有するか考えよう

何を分離し、何を共有するかによって、二世帯住宅での生活は大きく変わっていきます。

例えばある家族の場合、完全共有型ではトラブルが起きるかもしれませんが、

完全分離型ならば良い関係を保てるかもしれません。

 

一方、完全共有型の二世帯住宅で賑やかに暮らすことで、

より精神的に安定した生活ができるようになる家族もいるかもしれません。

 

このように、適した共有・分離パターンは家族ごとに異なるのです。

 

住み始めてから後悔しないよう、自分たちの価値観やライフスタイル、将来設計について全員でよく話し合い、

それぞれの家庭にあった二世帯住宅を考えてみましょう。

 

完全共有型の成功事例
予算の兼ね合いで、お互いの寝室以外はすべて共有するタイプにしました。

私たち夫婦は共働きですが、義両親が子どもの面倒を見てくれたり、家事を助けてくれたりするので助かっています。

(30代/女性)

 

いずれ私たち親世代がいなくなったり孫が自立することを考えて、玄関やリビング、水回りなど、

寝室以外のスペースを共有にすることにしました。三世代、仲良くワイワイと過ごしています。

(60代/女性)

 

他の二世帯住宅のパターンと比べてプライバシーの確保が難しい完全共有型ですが、

見方を変えるとお互いに助け合い、大人数で楽しく生活するという二世帯住宅のメリットを最も享受できるとも言えます。

 

部分共有型の成功事例
義理の両親との二世帯住宅だったので、気を遣わなくて済むように何を共有するかについてしっかり検討しました。

特に水回りを共有すると順番待ちが気になってしまうので、絶対に2つずつ作ろうと話しました。

その結果、ストレス少なく快適に過ごせています。

(20代/女性)

 

水回りが一緒だと日常生活で不便を感じることが出てくるだろうと思ったので、水回りはすべて別にしました。

お風呂も別にすると水道管を太くする必要があり、費用が割高になってしまうので悩みましたが、

今後娘が大きくなることも考えて別の方が良いと思い譲りませんでした。

今のところ、大きなトラブルなく住むことができています。

(30代/女性)

 

部分共有型は、「助け合える」「大人数で賑やかに暮らせる」という二世帯住宅のメリットを享受しつつ、

お互いの世帯のプライバシーは確保しておきたいという家族に適したパターンです。

 

完全分離型の成功事例
両親と自分たちがお互いに余計な気を遣うことがないよう、居住スペースをしっかりと分けました。

1階は両親、そして2階は自分たちのスペースに区切り、玄関・階段も顔を合わせなくても行けるようにしました。

プライバシーを確保しつつ、会いたいときはすぐに会えるので満足しています。

(20代/男性)

 

玄関をしっかり分けて、お互い簡単に行き来できないようにしました。

夫の親は一緒がいいと言っていましたが、

毎日暮らしていく中でお互いの生活スペースを守るためにもそこは絶対に譲らずに分けました。

いざ住んでみても正しい判断だったと思います。

(40代/女性)

 

玄関をはじめ、世帯ごとの居住スペースを完全に切り離すのが完全分離型です。

プライバシーを確保しつつ、程よい距離感を保ちたい家族におすすめです。

生活リズムや価値観に大きなずれがあっても、お互いのペースを保ちながら自由に暮らしやすいのが完全分離型のメリットです。

 

家の間取りについてよく話し合って決めよう

生活スタイルや価値観の不一致によって生まれるトラブルは、間取りを工夫することで解決できることがあります。

予算の都合などで希望する共有・分離パターンを選択できない場合は、

間取りで希望を適えられないか考えてみましょう。

 

お互いの生活音が響かないように気を付けました。

義両親は高齢で、私の子どもはまだ小さいため、生活リズムが異なるからです。

音が響く場所と相手の寝室やリビングが近くならないような間取りにしました。

(20代/女性)

 

義両親とは仲が良かったので、完全分離にはせず玄関は共有することにしました。

間取りはお互いの世帯に出入りが簡単にできないようにして、プライバシーが確保できるよう気を付けました。

(30代/女性)

 

当初は、1階を親世帯、2階は私達の世帯にしようと言っていたのですが、

床を歩く音などの生活音が気になるかと思い。階で区切るのではなく、真ん中から縦に区切るようにしました。

(40代/女性)

 

完全共有型であっても、間取りを工夫することで快適に過ごすことができるかもしれません。

例えば共有するスペースの動線を分ければ、相手世帯のプライベート空間を通らずに生活することができるため、

お互いのプライバシーが確保されやすくなります。

 

あまり考えずに間取りを決めてしまうと、生活していくうえで不便に感じる機会が出てくる可能性がありますので、

妥協せずにしっかりと考えることが大切です。

 

お金周りの負担について決めておこう

ある調査によると、新居における家計負担について、

「1.同居前に話し合った家族」「2.同居時に話し合った家族」「3.特に話し合っていない家族」を比較したところ、

「1.同居前に話し合った家族」が最も同居における暮らし満足度が高いという結果になったそうです。

トラブルに繋がりやすいお金の負担については、必ず事前にしっかりと話し合って決めておきましょう。

 

お金の負担割合については事前にしっかり話しました。

建築費については、3階の家を建て2~3階が私たち(若い世代)とし、

1階に親が住めるように設計したので、負担金額はそれぞれ2/3、1/3としました。

(20代/男性)

 

両親と自分達、それぞれいくらずつ費用を負担するのかという点は、これからの関係が悪くならないよう慎重に決めました。

それぞれこだわりたい部分が違ったので、各々こだわって作っていく部分については自分達で負担することにしました。

そして共有で使用する部分については、両親が負担してくれることになりました。

(20代/男性)

 

 

事前の話し合いが大切!妥協せず納得いくまで話し合いを

二世帯住宅のメリット・デメリットと後悔しない二世帯住宅づくりのポイントについて、

二世帯住宅を実際に購入して居住している方々の口コミをもとに解説しました。

 

特に抑えていただきたいポイントは下記の2つです。

・事前にしっかりと話し合う

・お互いに満足して暮らすためのルールを決めておく

 

どちらもつい面倒だからと避けたくなりがちな点ではありますが、

今後長く住み続ける二世帯住宅での生活が良いものになるよう、きちんと向き合っておくことをおすすめします。