おしゃれで機能的「造作洗面台」のメリット・デメリット
注文住宅で家を建てるなら、キッチンや洗面化粧台、浴室など設備も自分好みにカスタマイズしたいですよね。
水回りの設備の中でも、比較的安価にカスタマイズしやすく個性を出しやすいのが「洗面化粧台」です。
中でも、デザインにこだわる工務店や建築家との家づくりで今、
メーカーのユニット洗面台ではなく、「造作洗面台」を取り入れる人が増えています。
Naruichiでも、多くのお客様がオリジナルの造作洗面台をつくられています。
今回は造作洗面台に関する基礎知識と、
デザインと実用性を兼ね備えたあなただけの洗面化粧台をつくるためのチェックポイントについて解説します。
造作洗面台とはどんなもの?
造作洗面台とは、それぞれの家の設置場所に合わせて設計・デザインして施工されるオリジナルの洗面台のことです。
住む人一人ひとりの求める機能やデザインに対応できるため、人気が高まっています。
また、最近は手洗い・うがいを帰宅後すぐにできるように、
洗面台を玄関近くの廊下などに造作で設置するケースも増えています。
このように一般的な洗面脱衣所の間取り以外の場所に手洗い場を設置したいときも、造作が適しています。
造作洗面台のメリット
1.場所に合わせたぴったりサイズにできる
メーカーの既製品であるユニット洗面台はサイズのパターンが決まっているため、どうしてもぴったり収まらないことがあります。
かといって、無理やりユニットに間取りを合わせると他の場所にしわ寄せが来てしまいます。
広々とした洗面カウンターを設けてホテルのパウダールームのように使いたいというご要望や、
ユニット既製品では収納が足りないので造作したいというご要望もよく聞かれます。
叶えたい間取りや機能に合わせて最適なサイズで製作できるのが造作洗面台の最大のメリットです。
2.好きなデザインを選べる
例えば、海外メーカーのおしゃれな洗面ボウルや混合水栓など、既製品にはないデザイン性の高いパーツを自由に選ぶことができます。
造作洗面台をつくられるお客様には、水栓やボウルを施主支給でくださる方も多くいらっしゃいます。
ネットを利用すればたくさんのおしゃれな水栓金具や洗面ボウルが見つかります。
デザインだけでなく、機能性にもこだわりたい人にももちろんおすすめ。
「水栓はこのメーカーのものが使いやすいけれど、洗面ボウルやカウンターはこっちの方が汚れに強そう」
というこだわりにも対応できます。
その他にも、カウンターの材質やサイズ、鏡、収納、配管材、照明、タオルハンガーなどすべてが自由ですから、
他のお部屋の内装から浮かないようにテイストを揃えるなど自分の感性に合う組み合わせでオリジナルの洗面化粧台をつくることができます。
3.個人ごとのバリアフリー要望に対応しやすい
洗面化粧台のバリアフリー化というと、「車椅子対応」という点に目が行きがちですが、車椅子だけでなく、お身体の状態は人それぞれです。
使いやすい洗面化粧台の基準は一人ひとり異なるので、
一般的な車椅子対応の洗面化粧台では今ひとつ使い勝手が良くないというケースも多いのです。
例えば、運動機能が低下する病気や障害などをお持ちの方には、自立歩行、移動を補助するような設計にするのがふさわしいでしょう。
立ったままでも寄りかかりやすいようにカウンターの手前の奥行きを伸ばす、
さらにカウンターの縁を握りやすく掴まりやすい形状にするという工夫があると使いやすいです。
頭と首が下がっているなど、蛇口に顔や手を近づけるのが困難な方には、
家族の実態に合わせたバリアフリーな洗面台をつくりたい場合は、細かな要望に合わせてデザインできる造作洗面台が適しています。
洗面ボウルの設置方法の種類
造作洗面台のカウンターデザインは、洗面ボウルとカウンターの設置タイプで主に4種類に分かれます。
1.上置き型
カウンターの上に洗面ボウルを乗せるタイプです。
洗面ボウルの形が最も分かりやすく、お気に入りのボウルを使いながらインテリアとして楽しむことができます。
設置するときは洗面ボウルの縁の高さとカウンターの高さ、それぞれが使いやすい位置になるかに注意しましょう。
2.埋め込み型
カウンターの下から洗面ボウルを設置し、カウンターとの段差を無くしたタイプです。
表面に洗面ボウルを一部見せる半埋め込みタイプと、完全にカウンターの中に納めるタイプがあります。
3.手洗器・カウンター一体型
洗面ボウルとカウンターが同じ素材で、継ぎ目がなく一体化しているタイプです。
お手入れがしやすいのが特徴です。
素材は陶器の他にも人工大理石やメラミンなど防汚性や耐久性に優れた素材が多く、カウンターに物を置くときも安心して使えます。
4.壁付け型(カウンターなし)
洗面ボウルを壁に金具で直接固定するタイプです。カウンターが不要なのでコンパクトにできます。
トイレの中に手洗い場を設ける場合や、
洗面脱衣所とは別にトイレ用、玄関用などちょっとしたスペースに手洗い場を設ける場合に適しています。
洗面所のよくある悩みを造作で解決!
洗面脱衣所の「収納不足」を解決
注文住宅の失敗例でもよく挙げられる「洗面脱衣所の収納不足」。
洗面脱衣所には、洗顔や歯磨き、手洗い、お化粧や身だしなみに関する物はもちろん、
洗濯機や防水パン、洗濯に必要な洗剤やハンガー、洗濯カゴ、タオル類など意外と多くの物があります。
洗面化粧台を造作にすれば、限られたスペースの洗面脱衣所でも収納を増やす工夫ができます。
手の届く範囲やしまう物の量を事前に書き出すなどして、必要な場所に必要な量の収納を確保しましょう。
「見た目のゴチャゴチャ感」を解決
収納不足にともなって、洗面化粧台まわりがゴチャゴチャとしていて見た目がよくない、というものもよくある悩みです。
おすすめは「隠す収納」を意識すること。
造作なら好きな収納ケースや籐かごなどにぴったりサイズの棚を作って、中身を見せずにスッキリ整然と収納することもできます。
もう一つ忘れてはいけないのが洗面台まわりの家電の収納です。
ドライヤーや電動歯ブラシ、シェーバーなどの美容家電類は、
コンセントの位置や数と置き場所のバランスを考えて使いやすい場所に収納できるようにしましょう。
あえてフックなどにかけて「見せる収納」にするのもおすすめです。
造作洗面台を採用するときの注意点は?
素材や組み合わせによるお手入れのしやすさを確認する
上置き型や埋め込み型の洗面カウンターは、素材も自由に選ぶことができます。
その分、素材に応じたお手入れについて理解していかないと、
毎日のお手入れが大変だった、使い始めてすぐにカビが生えてしまったなど生活上のお悩みにつながってしまうことも。
また、洗面カウンターと合わせて、壁面や収納の素材も「清掃性」「耐水性」は必ずチェックしましょう。
場合によっては素材に防水加工を施すなどの対策をすることで、汚れやすさをカバーすることもできます。
造作洗面台の工事費用の相場は?
材工単価(材料費と施工費を合計した単価)は1台あたり60,000円~150,000円が相場です。
メーカーの既製品の場合はグレードの高いものを選ぶと材料費が20万円~40万円以上になる商品もあります。
造作洗面台は、材料を厳選すれば、既製品を使用するよりも費用が安くなることもあります。
ただし、造作なら必ず安い、というわけではありません。
メーカーの既製品が洗面ボウルやカウンターが一体化している、洗面ボウルと水栓金具がぴったりと接合されるなど、
清掃性や耐久性についてしっかりと実証した上で制作されているためお手入れが楽で安全に使うことができます。
造作の場合は、一つひとつの製品やブランドが異なるものの組み合わせなので、
お手入れに手間がかかる、オリジナルのため安全性の証明がない、
部材同士の相性が合わず調整が難しいため施工費がかさむなどの問題が起きる可能性もあります。
パーツすべてを自由に選べるのは魅力ですが、プロである施工会社に必ず相談して、
現実的なメンテナンス性、安全性、施工の難易度などをしっかりと把握し、家づくりの中での優先順位を考慮して選ぶことをおすすめします。
まとめ
造作洗面台は、欲しい機能やデザインを厳選して自分だけの洗面台をつくることができます。
自由度が高く、デザインとともにバリアフリー化もスペースに合わせて柔軟に対応することができるのがメリットです。
パーツを自由にできる分、コストは材料費や施工難度によってばらつきがあります。
注文住宅で既製品よりも造作を多く取り入れたいなら、造作家具の施工実績が豊富な工務店やビルダーに依頼するのがおすすめです。
こだわり重視、コスト、メンテナンス性など様々な視点から優先順位を決めて、あなただけの快適な造作洗面台を実現してくださいね。
おしゃれな造作洗面台は施工実績が豊富なNaruichiにお任せください♬
Instagramにて造作家具の施工例をアップしていますので是非チェックしてみてください!